現場での発掘調査が終わったら、
得られた成果を整理する作業が始まります。
遺物整理作業は、出土した遺物の実測やトレース、
報告書作成など、調査成果の記録保持と情報公開を
目的とした重要な作業です。
遺物を復元し、特殊な実測道具を用いて細部まで計測し、図化します。
遺物の多くは破片の状態で見つかります。この破片の中から同じ個体と思われるものを探して接合していきます。
遺物の保存状態が悪いものは石膏・樹脂等を使用し遺物を復元します。3次元データを用いたレプリカ作成も行います。
実測図
兵庫県神戸市 神出遺跡
3次元モデル
レプリカ
遺物の種類・器形・製作技法など十分に観察し、
熟練した専門スタッフによって手測りで作業を行います。
和歌山県和歌山市 太田・黒田遺跡
作成された実測図を元に丁寧かつ迅速に、幅広い利用が可能なデジタルトレースを行います。
大型遺物などは3次元データからオルソ画像を作成し、実測・トレースを迅速に行います。展開図を作成することも可能です。
写真のひずみをなくし、傾きのない正しい大きさと位置に表示される画像。